ペンギントラベルができるまで③ 飛び立てるの?

さて、名前も決まった。

商標も取った。
あとは旅行業の登録である。

ちなみに私は、行政書士の資格も持っている。

特許事務の仕事も、書類、書類、また書類。

だから書類の作成には慣れていて、旅行業の登録申請書類も全部自分で作ってしまった。

(もちろん、ケチだからという理由もありますよ、そこのあなた。頼めば何万円もかかりますからね)

行政書士の資格も、このときばかりは役に立った。

緊張して都庁へ行った。

「実務経験がなくて、いきなり開業なんてできると思っているんですか」

と言われるかと思った。

「一人でどうやって緊急対応するつもりなんですか?」

と詰問されるかと思った。

ところが、最初に言われたのは、まったく別のことだった。

「ほかで働いている間はダメです」

へ?

ありていに言えば、会社員との副業はダメ、ということだった。

ただし、もう一方の仕事が自営業の場合、または地域限定旅行業であれば、副業でもできると言われた。

会社員を続けながら始めようと思っていた私は、その日、すごすごと帰ってきた。

資格とお金さえあればできると思っていたのに、そう簡単ではなかった。

それでも、ここまで来て諦めるわけにはいかない。

当時働いて特許事務所も、栄枯盛衰をみたし、それなりに稼がせてもらったから、売り上げ激減に苦しむボスを見て、まあ、やめてもいいかと思ったのだった。

そちて円満馘首の後、改めて申請しに行った。

そして今度は、一か所だけ修正して、あっさり受理された。

登録番号は、たしか、しばらくして送られてきた。

へ?

これでもう、業として旅行業ができるの?

「ペンギントラベル」、飛び立てるの?

なんだか拍子抜けした。

ふと前を見ると、長年の相棒、ペン太がじっとこちらを見ていた。

もしかしたら、あのひらめきをくれたのは、ペン太だったのかもしれない。

長年の相棒、ペン太

きっかけなんて、そんなものですね。

* * *

ちなみに、試験の頃。

黒猫とペン太は、こんなふうに応援してくれていた。

「合格祈願」の黒猫と「必勝」のペン太

※写真の参考書は、私が受験した当時の2019年版です。これから受験される方は、法改正に対応した最新版で確認ください。

無事、国内・総合の両方に合格。

今まで応援してくれたお礼に、黒猫とペン太へサバを贈った。

しかし、一匹では足りなかった。

決闘開始!